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劇場

あの日僕は 引きずり出された
華やかな舞台の上に
真平の 上っ面に
誰かの笑顔 映し出して

路地裏の ビルの壁を
這いまわる配管のように
誰もその名を知らない
街の生命線

死の定義が 忘れられることなら
この街は死に絶えた?
僕は 生まれてさえいないのか?


とくん、とくん、
脈打つ街を 動かしているのは誰?
雨ざらしの心臓に
誰ひとり見向きもしない

生きろ 生きろ
僕は生きる
死の定義を越えてゆけ
幕は上がり 開演の時
我は ここに在り


光を浴びて 踊れば踊るほどに
少しずつ意識は 遠のいてゆく
それでも僕は 演じ続けよう
(生きるためなら死んでもいい)

生きろ 生きろ
僕は生きる
たとえ この身果てようとも
醜いと疎まれても
辱められたとしても


あの日僕は 引きずり出された
華やかな舞台の上に
真平の 上っ面に
今は 何が映る?

生きろ 生きろ
僕は生きる
幕は上がり 開演の時
たとえ全てが死に絶えても
我はここに在り


作詞/作曲:権兵衛る