帰宅後、がらんどうの部屋に響く
愉快な マリンバの音色無視して
その指先でニコニコ開いて
ネコの動画でも見ていたい
来世も結局、ヒトがいい。
ラーメンじゃ死ねない
人間がいいんだ!
雨ざらしの 堂々巡りの中で、
鳴き叫ぶ子猫を夢に見たんだ―
なんか、やらなきゃならない
ことだらけなのに纏わりつく
眼には見えない 七匹の
もふもふの何かまみれなんだ―、
―たとえば、呼べば来る
ヤツらみたいに訳もなく
―其処に居るだけで、
何処かの誰かが
幸せになればいいのにね
さも当たり前を装って
でも此処にいなきゃならなくて―、
そんなの空気みたいだから、
やっぱり抱きしめてあげたくて―
来世もやっぱり、ヒトがいい。
老衰で死ねる人間がいいんだ。
だけど―、思い出の中の誰も彼もが
あの日見た 姿形のまま。
何かが、纏わりついているのさ。
何かに、纏わりつかれて―、
邪魔されるばかりで―、
いつのまにやら猫の毛?だらけだけど―、
―たとえば、呼べば来る
ヤツらみたいに意味もなく。
―其処にいるだけの
何でもない一日が、
「幸せであればいいのにな…」
―たとえば、呼べば来る
ヤツらみたいに訳もなく
「―其処に居たかった。」
何処かの誰かを、
愛してしまえりゃいいのにね―?
さも、知らん顔を 装って。
―でも、猫撫で声に 絆されて。
そんなの、「馬鹿みたいだろう?」
―だけど。
「生きている」を抱きしめて。