天から、 降り注ぐ 煌めき
澄んだ雨露 ひとつ、 ひとつ
吸い込まれて ゆく、 マンホール
蓋には、 「汚水」の、 二文字
そんな 「生命」の 終止符など―、
いかにも 個人的な 区切り
その後も 暦は 巡るだろう
この 地球の 色になって
誰しも、 この地上で
同じ 時間に 翻弄されて
いつ、 始まり 終わる?
確かな事は ひとつだけ―、
覆水、 盆に返らず されど―、
空から 舞い戻る 雨
そして、 命の 七〇%に
再び、 間借り するのでしょう
如何にも 汚れた 街並みを
這う 澱みの 水溜まり さえも
誰しも、 あの 青空に
招かれる のでしょう?
コンクリート 並木の 向こう―
寄せては 返す 波の声
「厭世など 流行らないさ」と
自由を謳う 朗々と
縦横無尽に 街を縫う
海ばらの 小指の 先へ―、
ひとたび 踏み入れば 戻れない
とおい 思い出の ように
生命である 以上は、
簡単に 投げ出せも せずに。
低きに 流されぬ ように、
岸壁に 爪を 喰い込ませ―
覆水 盆に返らず そうだね。
逆らい得ぬ エントロピー
藁にも 縋る この手の 中に
煌めく ひと粒の 雨露
もう 二度とは ない
この出逢い それも、
何れ 手放す日が 来る
そういう、 借用条件で
「生命」に 間借り しているのさ!
覆水、 盆に返らず
されど空から 舞い戻る 雨―、
そして、 命の 七〇%に
再び、 間借り するのだろう
如何にも 汚れた 街並みを
這う 澱みの 水溜まり さえも
誰しも、 あの 青空に
招かれる の、だろ?
覆水 盆に返らず されど、
その傘に 打ち衝けては、
「厭世など 似合わないよ」
そう、 自由を謳って みせるのさ。